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問題01基礎法学(H24)

      2013/05/12

 

問題

 
「判例」に関する次の記述のうち、明らかに誤っているものはどれか。

1 判例は、一般的見解によれば、英米法系の国では後の事件に対して法的な拘束力を有する法源とされてきたが、大陸法系の国では法源とはされてこなかった。

2 英米法系の国では、判決のうち、結論を導く上で必要な部分を「主文(レイシオ・デシデンダイ)」、他の部分を「判決理由」と呼び、後者には判例法としての拘束力を認めない。

3 判例という語は、広義では過去の裁判例を広く指す意味でも用いられ、この意味での判例に含まれる一般的説示が時として後の判決や立法に大きな影響を与えることがある。

4 下級審が最高裁判所の判例に反する判決を下した場合、最高裁判所は申立てに対して上告審として事件を受理することができる。

5 最高裁判所が、法令の解釈適用に関して、自らの過去の判例を変更する際には、大法廷を開く必要がある。

 

 

 

解答

 

1 ○:法律は大きく英米法と大陸法に分けることができます。英米法は判例法(判例主義)であり、判例は後の事件に対して法的な拘束力を有する法源とされてきたが、大陸法は何よりも明文化された法律が最優先され(成文法)、判例は法源とされていません。

2 ×:英米法の判決では、結論を導く上で重要な部分である主文(レイシオ・デシデンダイ)と、それ以外の傍論(ぼうろん、オビタ・ディクタム)に分けることができる。傍論は、裁判官の意見などが含まれていて判例の拘束力を認めていない。判決文で示される判決理由は主文と傍論から構成されます。

3 ○:過去の裁判例を指す意味でも用いられ、後の判決や立法に大きな影響を与えることがある。

4 ○:下級審が最高裁判所の判例に反する判決を下した場合、最高裁判所は申立てに対して上告審として事件を受理することができます(民事訴訟法318条1項)。

5 ○:事件を大法廷または小法廷のいずれかで実施するのかは原則最高裁判所側が定めることができますが、いくつか例外事項があります。そのひとつが、憲法その他の法令の解釈適用について、意見が前に最高裁判所のした裁判に反するときです。この場合には、大法廷で実施しなければなりません(裁判所法10条3項)。

 
正解:2
 


 - 平成24年度