平成11年行政書士試験『問題』 (解答はこちら)
問1 次の語句の組合せのうち、下線部分の漢字の使い方がすべて正しいものは
どれか。
1 不穏な空気 財政が窮迫する 善後策を講じる
2 悪い者を放逐せよ 先祖のお墓を参る 責任を追求する
3 民主主義の幣害 やめた方が無難だ 費用を精算する
4 戸籍謄本 異才を放った 交通の要衝
5 壮大な計画 権力を誇示する 単的に表現する
問2 次の熟語の組合せのうち、空欄に同じ漢字が入らないものはどれか。
1 青天白□ □進月歩 孤城落□ 一□千秋
2 □挙両得 □蓮托生 □律背反 真実□路
3 我田引□ 明鏡止□ 山紫□明 松風□月
4 □差万別 悪事□里 一刻□金 □変万化
5 □面楚歌 朝三暮□ □海兄弟 □書五経
問3 次の熟語とその意味の組合せのうち、誤っているものはどれか。
1 行雲流水・・・執着なく物に応じ、事に従って行動すること。
2 不得要領・・・なかなかこつがつかめず、うまくやれないこと。
3 朝令暮改・・・命令がしきりに改められて、あてにならないこと。
4 同工異曲・・・見かけは異なっているが、内容は似ていること。
5 金城湯池・・・守りが固くて、他から侵されないこと。
問4 次の文章の《 ア 》から《 オ 》までに入る作品名の組合せとして正
しいものは、次のうちどれか。
『文芸戦線』の創刊と年を同じくして、横光利一[1898-1947]、川端康
成[1899-1972]らは『文芸時代』を創刊し、「新感覚派」と呼ばれた。解
体した人間相互の関係を感覚的に模様化して描くところに特徴がある。横光
は『頭ならびに腹』(大正13)の発表で話題を呼び、川端は『《 ア 》』
(大正15)で作家として出発した。横光は後に心理主義的な作風に転じ、
『《 イ 》』(昭和5)を書いた。
新感覚派は小説における前衛的手段の実験であったが、このほか、梶井基
次郎[1901-1932]、井伏鱒二[1898-1993]、堀辰雄[1904-1953]、阿部知二
[1903-1973]、伊藤整[1905-1969]など、独自の観点から個人の内面の追求に
向かった作家も多かった。梶井の『《 ウ 》』(大正14)、井伏の『《
エ 》』(昭和4)、堀の『《 オ 》』(昭和5)などがそれぞれのこの
時期の代表作である。また大正期以来の私小説の系譜を守ったのは嘉村幾多
[1897-1933]であった。
(出典 吉田熈生著 「近代日本の文学と思想」)
ア イ ウ エ オ
1 伊豆の踊子 日 輪 檸 檬 太陽のない街 聖家族
2 浅草紅団 機 械 細 雪 斜 陽 田園の憂鬱
3 雪 国 紋 章 地獄変 山椒魚 神経病時代
4 伊豆の踊子 機 械 檸 檬 山椒魚 聖家族
5 雪 国 紋 章 細 雪 斜 陽 田園の憂鬱
問5 次のAからEまでの文を組み合わせて文章を作る場合に、最も適当な組合
せはどれか。
A しかし、文明は自然から完全に自立しているわけではないとすれば、人
間の手ではどうにもならない部分があることを、私たちははっきりと認め
るべきでしょう。
B しかし、すべてのものは、少なくともすべての生き物は、その運命を受
け入れて、その運命の中で、力いっぱい生きているように、私には見えま
す。
C 地球が今のような存在であることを、幸運と感じているかどうか分かり
ません。
D 文明は、人間が作るものであり、人間の手で、どのようにも作り直すこ
とができる、と思われがちです。
E 生命を持つ多くの生き物も、改めて、自分の運命を考えているかどう
かさえ分かりません。
(出典 羽仁進著「ナイル川のほとりで」) 1 D−A−E−C−B
2 D−A−C−E−B
3 C−D−A−E−B
4 C−E−B−D−A
5 E−B−C−D−A
問6 次の文章の《 ア 》及び《 イ 》に入るものの組合せとして最も適当
なものは、次のうちどれか。
次の詩を前半部と後半部に分けるとすれば、その後半部は《 ア 》から
始まる。
さらに後半部を2つに分けるとすれば、その後半は《 イ 》から始ま
る。
歌
中野重治
おまえは歌うな 1行目
おまえは赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな 2行目
風のささやきや女の髪の毛の匂いを歌うな 3行目
すべてのひよわなもの 4行目
すべてのうそうそとしたもの 5行目
すべてのものうげなものを撥き去れ 6行目
すべての風情を擯斥せよ 7行目
もつぱら正直のところを 8行目
腹の足しになるところを 9行目
胸さきを突きあげてくるぎりぎりのところを歌え 10行目
たたかれることによつて弾ねかえる歌を 11行目
恥辱の底から勇気を汲みくる歌を 12行目
それらの歌々を 13行目
咽喉をふくらまして厳しい韻律に歌いあげよ 14行目
それらの歌々を 15行目
行く行く人々の胸郭にたたきこめ 16行目
ア イ
1 4行目 8行目
2 4行目 11行目
3 8行目 13行目
4 8行目 15行目
5 11行目 13行目
問7 次の文章の《 ア 》から《 ウ 》までに入る語句の組合せとして最も
適当なものは、次のうちどれか。
アメリカのような乾燥した土地ではコケが育ちにくい。美しくもない。む
しろ、不潔な《 ア 》を伴うかもしれない。イギリスはコケ=金と考える
くらいだから、コケ尊重の社会であることが分かる。コケをおもしろいと見
るかどうかでも、転石の評価も違ってくる。
日本はもともとは、そして、今もいくらかは、コケを大切にする社会であ
る。ところが、このごろは、日本でもアメリカ的感覚が若い人たちの間に増
えてきて、コケを薄汚いものと思うようになった。コケなどつかない転石を
よいものと感じる人たちが増えるわけだ。
それはさておき、私がアメリカにこのことわざの新しい解釈があるらしい
と気づいたころには、そういうアメリカ式の意味に解している例は文献の上
ではまだ一つも見当たらなかった。その後、注意していたら、同僚からある
本に、ローリング・ストーンを望ましいものと解している例があると教えら
れた。私の考えが単なる推測ではなかったわけで、《 イ 》である。
まだ今のところ、外国の辞書にはこの新しい意味を記載したものは見当た
らないようだが、日本の英和辞典で、mossの項にこのことわざを載せて、「
(米)活動する人はいつも清新である、(英)転石コケをむさず(商売を替
えてばかりいては金はたまらない。)」としているものがある。そのうち
に、もっと広く公認されるようになるであろうか。
ことわざの解釈は、《 ウ 》によって決定される。日ごろは自覚しない
ものの見方、感じ方をあぶり出して見せてくれる。そう考えると、玉虫色の
ことわざは、時としてロールシャッハ・テストの代用になることが分かる。
(出典 外山滋比古「転石 苔を生せず」) ア イ ウ
1 連 想 痛 快 その時代の世相や世代間の価値観
2 印 象 明 快 ひとりひとりの考えや価値観
3 印 象 愉 快 世界各国の文化や歴史
4 連 想 愉 快 ひとりひとりの考えや価値観
5 空 想 明 快 世界各国の文化や歴史
問8 次の文章の下線部分の意味として、最も適当なものはどれか。
劇場芸術だけではない。日常生活の中にもたくさんのシンボル的約束があ
る。たとえば日本家屋の空間を採り上げてみてもよい。日本の家は、ふすまや
障子といった軽い間仕切り材料によって幾つかの空間に分割されている。しか
しその分割された空間は、西洋人が「部屋」と呼ぶものとは、だいぶ違う。空
間が「部屋」であるためには、隣接の空間とは厚い壁で隔てられていなければ
ならず、その空間は、更に、内側からかぎで閉ざされ得るものでなければなら
ない。ここでも問題は基本的には物理学の問題である。
しかし、日本の「部屋」は、心理学上の空間だ。たとえ一枚の紙で作られ
た、物理的に全く無防備な障壁であっても、それが存在する、という事実によ
って、日本人はきっちりと閉ざされた心理空間を作ってしまうことができるの
である。もちろん、障壁はしょせん紙なのであるから、隣の部屋の物音はすべ
て聞こえてくる。しかし、障壁があるから聞こえないのだ、という心理的約束
をすることによって、日本人にとって、それらの物音は聞こえないのである。
(出典 加藤秀俊著「象徴の世界」)
1 その程度の音なら、聞こえても聞こえなくても、同じことだと考えてい
ること。
2 音が聞こえるかどうかではなく、聞こえないはずだと信じ込んでいるこ
と。
3 実際には音が聞こえないこともないが、多少聞こえても平気であるこ
と。
4 実際には音が聞こえないこともないが、聞こえないはずだと信じ込んで
いること。
5 実際には音が聞こえていても、気持ちの上で聞こえないことにしている
こと。
問9 明治時代の政治家に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 江藤新平は、司法卿として司法制度の確立に努めたが、征韓論をめぐっ
て下野し、佐賀の乱を起こし刑死した。
2 伊藤博文は、北海道開拓使官有物払下げ事件により一時失脚したが、
1889年首相のとき大日本帝国憲法を発布した。
3 板垣退助は、自由民権運動の中心的人物として立志社・愛国社をたて、
自由党を結成して自由党総理となった。
4 副島種臣は、外務卿として外交面で活躍したが、征韓論をめぐって下野
し、民撰議院設立の建白書の提出に参加した。
5 大隈重信は、1881年国会開設意見書を提出し、国会の早期開設を主張し
た。明治十四年の政変で下野し、立憲改進党の党首となった。
問10 次の文章の《 ア 》から《 エ 》までに入る語句の組合せとして正し
いものは、次のうちどれか。
1919年、《 ア 》で調印された《 イ 》によって、ヨーロッパでは新
しい国際秩序が成立した。また、この条約により1920年には世界で初めて常
設的国際平和機構として《 ウ 》が発足し、日本はイギリス・フランス・
《 エ 》とともに常任理事国に選ばれた。
ア イ ウ エ
1 パリ平和会議 ヴェルサイユ条約 国際連盟 イタリア
2 パリ平和会議 不戦条約 国際連盟 イタリア
3 ワシントン会議 ヴェルサイユ条約 国際連盟 アメリカ合衆国
4 パリ平和会議 不戦条約 国際連合 アメリカ合衆国
5 ワシントン会議 ヴェルサイユ条約 国際連合 アメリカ合衆国
問11 東ヨーロッパ諸国及びソ連に関する次の記述のうち、誤っているものはど
れか。
1 ドイツ民主共和国
1989年10月ホーネッカー書記長が退任、11月にはベルリンの壁が開放さ
れ、1990年東西ドイツの統一へと進んだ。
2 ルーマニア社会主義共和国
1989年12月にチャウシェスク大統領の独裁政権が打倒され、国名から
「社会主義共和国」が削除された。
3 ソヴィエト社会主義共和国連邦
共産党の一党支配体制が崩壊し、エリツィン大統領が連邦制の停止を宣
言して1991年12月に解体した。
4 チェコ・スロヴァキア連邦共和国
複数政党制の導入や自由選挙の実施が実現する一方、チェコ人とスロヴ
ァキア人との対立が先鋭化し、1993年1月に2つの共和国に分離した。
5 アルバニア人民社会主義共和国
閉鎖的なスターリン主義的体制を維持していたが、民主化要求の高まり
を受けて、1991年3月に複数政党制選挙を実施した。
問12 次の語句とその説明の組合せのうち、正しいものはどれか。
1 酪農
牧草や飼料作物を栽培して乳牛を飼育し、生乳やバター・チーズなどを
生産する農業で、北西ヨーロッパやアメリカ合衆国五大湖周辺などで発
達している。
2 地中海式農業
地中海性気候地域にみられる農業。小麦、大麦などの栽培は行われない
が、乾燥に強いオレンジ、オリーブなどの樹木作物の栽培が集約的に行
われている。
3 混合農業
小麦や飼料用作物を大規模に栽培する商業的農業。機械化が進んでお
り、労働生産性は極めて高く、国際的競争力が強い。
4 企業的穀物農業
熱帯・亜熱帯にみられる大規模な商業的農園農業。一般に欧米の資本と
技術により、商品作物を大量に単一耕作している。
5 プランテーション農業
都市への出荷を目的とし、果樹、野菜、花卉などを栽培しており、高度
な技術を駆使して、細心の管理による集約的な栽培を行っている。
問13 ケッペンの気候区分に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 サバナ気候区は、常緑広葉樹からなる密林が広がっており、降水量は季
節的に大きく変動し、1年が雨季と乾季に分かれている。
2 ステップ気候区の降水量の多い地方では、肥沃な黒色土が形成され、世
界有数の農牧業地帯となっている。
3 ツンドラ気候区は、主に北極海の沿岸地方に分布し、夏には気温が上が
って凍土層の表面がとけ、こけ類や小低木が育つ。
4 亜寒帯(冷帯)冬季少雨気候区は、ユーラシア大陸東部に分布し、冬に
大陸上で発達する強大なシベリア高気圧のために、冬の降水量が少なく、
気温の年較差が極めて大きい。
5 西岸海洋性気候区は、偏西風などの影響により、どの季節にも適度な降
水量があり、気温の年較差は小さい。
問14 選挙制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 小選挙区制は、少数党に有利で、国民の意思が政治に反映されやすい。
2 ゲリマンダーとは、選挙区を少数党に有利なように区画することをい
う。
3 比例代表制は、国民の意思を議席に反映しやすく、政局が安定するとい
う利点がある。
4 大選挙区制と小選挙区制との区別は、選挙区の選挙人の数の多少によ
る。
5 大選挙区制では、死票を少なくすることができるが、小党分立となりや
すい。
問15 世界の各国の政治制度に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 イギリスでは、古くから議会制をとっているが、君主制が存続し、国王
は現在も多くの政治権力を有している。
2 アメリカの大統領は、国民が大統領選挙人を選ぶ間接選挙により選出さ
れ、議会への法案提出権や議会の解散権が認められている。
3 フランスの大統領は、7年の任期で、国民の間接選挙によって選出さ
れ、首相や閣僚の任免権を持っている。
4 ドイツの連邦の政治制度は、任期5年の大統領が置かれてはいるが、広
範な権限を持つ連邦政府と総理大臣により議院内閣制がとられている。
5 中国では、人民民主主義に基づき、すべての権力は人民に属するとさ
れ、国務院を国家の最高機関としている。
問16 我が国の社会保障制度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
か。
1 国民健康保険は、企業に勤務する労働者とその家族のみを対象にした医
療保険であり、疾病や負傷などに対し、保険給付が行われている。
2 公的年金とは、国や各種共済組合が運営し、強制加入を原則とする年金
であり、国民年金、厚生年金、各種共済組合年金がある。
3 雇用保険は、社会保険の一種であり、雇用保険法では失業給付や育児休
業給付などが定められている。
4 労災保険は、社会保険の一種であり、労働者災害補償保険法では労働災
害に関する保険給付として療養補償給付や休業補償給付などが定められて
いる。
5 公的扶助とは、最低限度の生活水準を維持するだけの所得や資産のない
人々にその不足分を給付する制度で、生活保護法による給付が中心となっ
ている。
問17 次の文章の《 ア 》から《 エ 》までに入る語句の組合せとして正し
いものは、次のうちどれか。
人間は欲求が満たされないとき、無意識のうちに自己を守ろうとしてある
種の方法をとるが、そのときの心の仕組みのことをフロイトは防衛機制と名
づけた。その例を挙げると、満たすことのできなかった欲求を、もともとな
かったように思い込もうとする《 ア 》、満たされない欲求を類似の他の
欲求に代えて満たすことで不満を解消しようとする《 イ 》、欲求が満た
されないことを、もっともらしく理由づけして正当化する《 ウ 》、本当
の欲求と反対の態度を示すことによって不満を解消しようとする《 エ 》
などがある。
ア イ ウ エ
1 逃 避 代 償 合理化 反動形成
2 逃 避 反動形成 投 射 代 償
3 逃 避 代 償 投 射 反動形成
4 抑 圧 反動形成 投 射 代 償
5 抑 圧 代 償 合理化 反動形成
問18 ヒトの眼の調整作用に関する次の記述の《 ア 》から《 ウ 》までに
入る語句の組合せとして、正しいものはどれか。
ヒトの眼が近くのものを見るときは、《 ア 》の筋肉が《 イ 》して
レンズが《 ウ 》なる。
ア イ ウ
1 硝子体 収 縮 薄 く
2 毛様体 弛 緩 薄 く
3 毛様体 収 縮 厚 く
4 硝子体 弛 緩 薄 く
5 毛様体 弛 緩 厚 く
問19 下図の立方体を平面△ACFで切り離したときに、切り離された二つの立
法の体積の比は、次のうちどれか。
図省略
1 1:3
2 1:4
3 1:5
4 1:6
5 1:8
問20 線路と平行の道を時速18kmで走る自転車が、同じ方向へ進む時速72kmの電
車に12分おきに追い越される。電車は何分間隔で運転されているか。
1 7.5分
2 8分
3 9分
4 9.5分
5 10分
問21 日本国憲法における天皇に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあ
るか。
ア 天皇は、国会の指名に基づいて、内閣総理大臣を任命する。
イ 天皇は、内閣の助言と承認により、両議院を解散する。
ウ 天皇は、国会の承認を経て条約を締結する。
エ 天皇の国事に関する行為については内閣の助言と承認を必要とし、天皇
は、その行為の責任を負わない。
オ 憲法改正及び法律の公布は天皇の国事に関する行為であるが、政令及び
省令の公布は、天皇の国事に関する行為ではない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問22 日本国憲法における基本的人権に関する次の記述のうち、最高裁判所の判
例に照らし正しいものはどれか。
1 学問の自由には教授の自由も含まれるのであり、普通教育においても、
大学における教授の自由と同じように、完全な教授の自由が認められる。
2 憲法は義務教育を無償とする旨を規定しているが、これは、授業料を徴
収しないことを意味し、教科書、学用品その他の教育に必要な一切の費用
まで無償としなければならないことを定めたものではない。
3 国は、国民の付託に基づき公教育を実施する権限を有するものであり、
教育の内容についても、自由に決定する権能を有する。
4 国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、等しく教育を
受ける権利を有するので、少年を少年院に送致した結果、高等学校教育を
受ける機会を失わせることは、憲法の規定に反する。
5 教科書検定は、教育内容が正確かつ中立・公正で、地域、学校のいかん
にかかわらず全国的に一定の水準であることを確保するためのものであっ
たとしても、行うことは許されない。
問23 日本国憲法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 衆議院及び参議院の議員は、原則として、国会の会期中逮捕されないこ
とになっているが、この特権は、院外における現行犯罪の場合やその院の
許諾がある場合は除外されている。
2 国会は、国の唯一の立法機関であるが、地方公共団体も法律の範囲内で
条例を制定することができる。
3 衆議院と参議院との関係においては、法律案の議決、予算の議決、条約
締結の承認及び内閣総理大臣の指名についていずれも衆議院の優越が認め
られている。
4 衆議院が解散された場合、解散の日から40日以内に衆議院議員の総選挙
を行い、その選挙の日から30日以内に、国会を召集しなければならない。
また、衆議院議員総選挙の後に初めての国会の召集があったときは、内閣
は総辞職をしなければならない。
5 両議院の議事は、憲法に特別の定めのある場合を除いて、出席議員の過
半数で決するが、懲罰によって議員を除名する場合、法律案について衆議
院で再可決する場及び憲法改正を発議する場合は、いずれも出席議員の3
分の2以上の賛成を必要とする。
問24 内閣総理大臣に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 内閣総理大臣の指名は、衆議院が先に議決しなければならず、その後に
行われる参議院の議決と異なった場合は両議院の協議会を開き、それでも
意見が一致しないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。
2 内閣総理大臣は、閣議の決定を経て国務大臣を罷免することができる
が、国会において国務大臣の不信任の決議案が可決された場合は、閣議の
決定を経ずに国務大臣を罷免することができる。
3 内閣総理大臣は、憲法の規定上はその他の国務大臣と平等の関係にあ
り、慣習として内閣を代表しているものである。
4 内閣総理大臣は、その他の国務大臣と同様に文民でなければならない
が、必ずしも国会議員であることを要しない。
5 内閣総理大臣を除く国務大臣の過半数が辞職した場合であっても、内閣
は、総辞職をしなければならないわけではない。
問25 日本国憲法における司法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 最高裁判所の裁判官は、内閣の指名に基づいて天皇が任命し、下級裁判
所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿に基づいて内閣が任命す
る。
2 最高裁判所の裁判官は、国民審査又は弾劾裁判所の裁判によらなければ
罷免されない。
3 最高裁判所の裁判官は、衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙
のうち、その任命後最初に行われる選挙の際に国民審査に付される。
4 最高裁判所の裁判官は、国民審査において投票者の多数がその裁判官の
罷免を可とするときは、罷免される。
5 下級裁判所の裁判官については、国民審査の制度がなく、任期が20年
と定められているが、任期満了の際に再任されることができる。
問26 我が国の財政に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 予算の提出権は内閣にのみ属するので、国会議員は、予算を伴う法律案
を提出することはできない。
2 国会の議決を得た予備費の支出は内閣の責任においてなされ、内閣は、
すべての予備費の支出について、事後に国会に報告する義務を負う。
3 法律で国費の支出を要する行為が定められている場合であっても、それ
らの行為に伴って国費を支出するには、国会の議決に基づくことを必要と
する。
4 会計検査院は、毎年国の収入支出の決算を検査し、次の年度に決算の検
査報告とともに、決算を国会に提出しなければならない。
5 宗教上の組織又は団体の使用、便益又は維持のために、公金その他公の
財産を支出し、又はその利用に供してはならないが、公の支配に属しない
慈善事業に対しては、公金その他の公の財産を支出し、又はその利用に供
することができる。
問27 民法上の代理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 任意代理人は、本人の許諾又はやむを得ない事由がなければ復代理人を
選任することができないが、法定代理人は、本人の許諾を必要とせず、そ
の責任において復代理人を選任することができる。
2 同一の法律行為について、相手方の代理人となり、又は当事者双方の代
理人となることは、いかなる場合であっても許されない。
3 代理権は、本人の死亡により消滅するが、代理人の死亡、禁治産、準禁
治産又は破産によっても消滅する。
4 無権代理人が契約した場合において、相手方は、代理権のないことを知
らなかったときに限り、相当の期間を定め、当該期間内に追認するかどう
か確答することを本人に対して催告することができる。
5 表見代理が成立する場合には、本人は、無権代理人の行為を無効である
と主張することができないだけでなく、無権代理人に対して損害賠償を請
求することもできない。
問28 物権変動に関する次の記述のうち、判例に照らし誤っているものはどれ
か。
1 不動産の真実の所有者Aの意思によりBの承諾なくしてB名義の不実の
登記がなされ、その後当該不動産がBから悪意のCに譲渡され、更にCか
ら善意のDに譲渡された。この場合、Dは、Aとの関係では善意の第三者
として保護され、当該不動産の所有権を取得する。
2 Aは、Bの強迫によりB所有の不動産上の抵当権を放棄して登記を抹消
し、次いでBは、第三者Cのために当該不動産上に新たに抵当権を設定
し、その後Aは、強迫を理由として抵当権の放棄を取り消した。この場
合、Aは、抵当権の登記を回復する前でもCに抵当権を対抗できる。
3 Bは、詐欺によりA所有の不動産をBに売却させ、後にAは、詐欺を理
由としてAB間の売買を取り消したが、当該売買の取消し後Aが当該不動
産の登記を回復しないうちに、Bは、当該不動産を善意の第三者Cに譲渡
し、Cは、当該不動産の登記を備えた。この場合、Aは、不動産売買の取
消しの効果をCに対抗できない。
4 Aは、自己所有の土地をBに賃貸し、Bは、当該土地の賃借権の対抗要
件を備えていたが、後にAは、当該土地をCに譲渡した。この場合、C
は、登記なくしては当該土地の賃貸人たる地位をBに主張できず、Bの賃
料の不払を理由として当該土地の賃貸借契約を解除する権利を有しない。
5 共同相続人の一人Aが相続を放棄し、他の共同相続人Bが特定の相続不
動産の所有権を単独で承継したが、Bが当該不動産の登記を備えないうち
に、Aが相続を放棄しなければ得たであろうAの持分に対し、Aの債権者
Cが仮差押えをし、登記を備えた。この場合、Bは、当該不動産の所有権
をCに対抗できない。
問29 いわゆる債権者取消権に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 債権者取消権は、裁判上行使し得るだけでなく、裁判外でも行使し得
る。
2 財産権を目的としない法律行為は、原則として債権者取消権の行使の対
象とならないが、相続の放棄は、例外として債権者取消権の行使の対象と
なる。
3 特定物の引渡しを目的とする債権を有する者も、目的物の処分により債
務者が無資力となった場合には、債権者取消権を行使し得る。
4 債権者取消権の行使による効力は、当該債権者取消権を行使した債権者
のみの利益のために生ずる。
5 債権者取消権は、取消しの対象となる法律行為があったときから2年間
行使しないときは、時効により消滅する。
問30 弁済に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 弁済者が他人の物を引き渡した場合には、相手方が善意・無過失である
ときは、弁済者は、その物を取り戻すことができず、損失を被った他人に
対して賠償する責任が生ずる。
2 債権の準占有者に対する弁済は、当該準占有者が善意である場合に限
り、その効力を生ずる。
3 弁済は、原則として現実の提供をなすことを要するが、債権者があらか
じめ受領を拒んでいるとき又は債権者の行為を要するときは、弁済の準備
をしたことを債権者に通知し、受領を催告すれば、弁済の提供となる。
4 債務者のために弁済を行った者は、債権者及び債務者の承諾を得なけれ
ば、債権者に代位することができない。
5 債権の一部について代位弁済があった場合で、残りの債務について債務
不履行があるときは、債権者及び代位者は、契約を解除することができ
る。
問31 同時履行の抗弁権に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 同時履行の抗弁権は、公平の観点から認められ、間接的に相手方の債務
の履行を促す機能を果たす。
2 同時履行の抗弁権は、双方の債務が弁済期にあれば、弁済期の先後を問
わず、これを行使することができる。
3 双務契約の当事者の一方が訴訟をもって債務の履行を請求した場合に、
相手方から同時履行の抗弁の提出があったときは、原告の債務の履行と引
換えに被告に債務の履行を命ずる旨の判決がなされる。
4 同時履行の抗弁権は、双務契約上の債務の履行については行使すること
ができるが、契約の解除による原状回復義務の履行債務については行使す
ることができない。
5 自己の有する債権に同時履行の抗弁権が付着している場合には、これを
自働債権として相殺することができない。
問32 相続に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア 代襲者が相続の開始以前に死亡し、又は相続欠格事由に該当し、若しく
は廃除によってその代襲相続権を失ったときは、その者の子及び兄弟姉妹
がこれを代襲して相続人となる。
イ 相続の開始前における相続の放棄は、家庭裁判所の許可を受けたときに
限り、その効力を生ずる。
ウ 包括受遺者は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから
原則として3箇月以内に、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければ
ならない。
エ 相続人が放棄をした後に相続財産の一部を私的に消費した場合には、当
該相続人は、常に単純承認をしたものとみなされる。
オ 共同相続人の一人が遺留分を放棄した場合には、他の共同相続人の遺留
分は、増加する。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問33 講学上の許可及び認可に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 許可を要する行為を許可を受けないでした場合は、強制執行又は処罰の
対象とされることがあるのみならず、当該行為は、私法上も当然に無効と
なる。
2 許可は、一般的な禁止を特定の場合に解除するものであり、その性質
上、許可された地位は、譲渡又は相続の対象とはならない。
3 認可の対象となる行為は、法律行為に限られず、事実行為もこれに含ま
れる。
4 許可は、申請をその前提条件とするから行政庁は申請に基づかないで与
えることはないが、認可は、申請をその前提条件としないので行政庁が進
んで与えることができる。
5 認可の対象となる私人の法律行為に取消原因となる瑕疵があるときは、
私人は、認可後も当該法律行為の取消しを主張することができる。
問34 行政行為の効力に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 行政行為は公定力を有するから、その成立に重大かつ明白な瑕疵がある
場合でも正当な権限を有する行政庁又は裁判所により取り消されるまでは
一応有効であり、何人もその効力を否定することはできない。
2 行政行為で命じた義務が履行されない場合は、行政行為の有する執行力
の効果として、行政庁は、法律上の根拠なくして当然に当該義務の履行を
強制することができる。
3 行政行為は不可争力を有するから、行政行為に取り消しうべき瑕疵があ
る場合でも、行政事件訴訟法に定める出訴期間の経過後は、行政庁は、当
該行政行為を取り消すことはできない。
4 行政行為の不可変更力は、行政行為の効力として当然に認められるもの
ではなく、不服申立てに対する裁決又は決定など一定の行政行為について
例外的に認められるものである。
5 違法な行政行為により損害を受けた者は、当該行政行為の取消し又は無
効確認の判決を得なければ、当該行政行為の違法性を理由に国家賠償を請
求することはできない。
問35 行政強制に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 行政上の強制執行のうち執行罰は、行政法上の義務の履行を強制するた
めに科する罰であるから、過去の義務違反に対する制裁としての行政刑罰
と併科することができる。
2 行政上の強制執行のうち直接強制は、義務の不履行を前提とせず、直接
に人の身体又は財産に実力を加え、行政上必要な状態を実現する作用であ
る。
3 公物の占用許可を取り消された者は、当然に占用物件を除去すべき義務
を負うので、当該義務の不履行がある場合には、代執行によって当該占用
物件を除去することができる。
4 代執行を行うには、あらかじめ文書で戒告しなければならないが、非常
の場合又は危険切迫の場合においては、口頭で戒告することもできる。
5 公法上の金銭債権について法律で行政上の強制徴収の手段が認められて
いる場合でも、一般私法上の債権と同様に裁判所に訴えを提起して当該債
権の実現を図ることができる。
問36 行政事件訴訟上の訴えの利益に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例
に照らし正しいものはどれか。
1 建築確認処分の取消訴訟の係属中に対象建築物の工事が完了した場合で
あっても、当該建築確認処分の取消しにより行政庁が是正措置命令を発す
ることが一般的に期待されるから、訴えの利益は失われない。
2 生活保護の変更決定の取消訴訟の係属中に原告が死亡した場合であって
も、その相続人が訴訟を承継できるから、訴えの利益は失われない。
3 特定の日に予定された公園使用の不許可処分の取消訴訟の係属中にその
特定の日が経過した場合であっても、訴えの利益は失われない。
4 免職処分を受けた公務員が当該処分の取消訴訟の係属中に公職に立候補
した場合には、公職選挙法の規定により公務員を辞職したものとみなされ
るから、それによって訴えの利益も失われる。
5 公衆浴場法に基づく許可制度の適正な運用によって保護される既存業者
の営業上の利益は、同法によって保護される法的利益であるから、既存業
者は新規業者に対する許可の取消しを求める訴えの利益を有する。
問37 取消訴訟に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 処分の取消しの訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決の取
消しの訴えとを提起することができる場合には、裁決の取消しの訴えにお
いては、処分の違法を理由として取消しを求めることができない。
2 処分の取消しの訴えは、審査請求に対する裁決を経て提起することが法
律で定められている場合であっても、審査請求があった日から3箇月を経
過しても裁決がないときは提起することができる。
3 処分があった後に当該処分をした行政庁の権限が他の行政庁に承継され
た場合には、当該処分をした行政庁のほか、権限を承継した行政庁も取消
訴訟の被告適格を有する。
4 取消訴訟は、処分又は裁決の日から1年を経過したときは、正当な理由
がある場合を除き、提起することができない。
5 取消訴訟においては、処分又は裁決が違法であると判断される場合であ
っても、その取消しを求める請求が棄却される場合がある。
問38 国家賠償に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 国家賠償法第1条第1項に規定する「公権力の行使」は権力的な行政作
用に限られ、公立学校における教師の教育活動は「公権力の行使」には当
たらないとするのが判例の立場である。
2 国家賠償法第1条第1項に規定する「公務員」は、国家公務員法又は地
方公務員法に基づく公務員に限られ、公庫、公団などのいわゆる特殊法人
の職員は含まれない。
3 国家賠償法第1条の賠償責任については、国又は公共団体は、公務員の
選任及び監督に過失がなかったことを立証すれば、賠償責任を免れる。
4 公務員の不法行為について、被害者は、国又は公共団体に対して賠償を
請求した場合でも、不法行為を行った公務員に故意又は重過失があるとき
は、当該公務員に対しても賠償を請求できるとするのが判例の立場であ
る。
5 裁判官がした争訟の裁判については、当該裁判官の単なる過失ではな
く、違法又は不当な目的をもって裁判をしたなどの特別の事情がなければ
国の賠償責任の問題は生じないとするのが判例の立場である。
問39 行政書士に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 行政書士となる資格を有する者が行政書士となるためには、その資格を
得た日の翌日から起算して5年以内に都道府県知事に届け出なければなら
ない。
2 行政書士が業として作成することができる書類について、官公署に提出
する手続を代わって行うことは、行政書士以外の者でも行うことができ
る。
3 行政書士は、その事務に関して補助者を置いたときは、遅滞なく、その
者の住所及び氏名を行政書士会を通じて日本行政書士会連合会に届け出な
ければならない。
4 国又は地方公共団体の公務員として行政事務を15年間担当していた者
は、行政書士となる資格を有する。
5 行政書士会は、行政書士が行政書士法若しくは行政書士法に基づく命
令、規則その他都道府県知事の処分に違反したとき又は行政書士たるにふ
さわしくない重大な非行があったときは、1年以内の業務の停止又は業務
の禁止の処分をすることができる。
問40 行政書士に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 行政書士は、正当な事由によって依頼を拒む場合において、依頼人から
請求があるときは、その事由を記載した文書を交付しなければならない。
2 行政書士は、2以上の都道府県の区域内にそれぞれ事務所を設けようと
するときは、自治大臣の許可を受けなければならない。
3 行政書士は、行政書士でなくなった後においても、正当な理由がなく、
その業務上取り扱った事項について知り得た秘密を漏らしてはならない。
4 行政書士は、行政書士名簿に登録を受けた時に、当然、その事務所の所
在地の属する都道府県の区域に設立されている行政書士会の会員となる。
5 行政書士会は、会員である行政書士から請求があったときは、役員の選
任及び解任、会員の入会及び退会、会議の次第その他重要な会務に関する
事項の記録並びに会計帳簿を閲覧させなければならない。
問41 普通地方公共団体の議会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 普通地方公共団体の議会の議員は、予算につき、議会に議案を提出する
ことができる。
2 普通地方公共団体の議会の議員が議会に議案を提出するに当たっては、
議員の定数の10分の1以上の者の賛成がなければならない。
3 普通地方公共団体の議会は、議長又は議員3人以上の発議により、出席
議員の3分の2以上の多数で議決したときは、秘密会を開くことができ
る。
4 普通地方公共団体の議会の会議録には、当該普通地方公共団体の長及び
議会において定めた2人以上の議員が署名しなければならない。
5 普通地方公共団体の議会の議員は、地方公共団体の議会の議員及び常勤
の職員と兼ねることができる。
問42 普通地方公共団体の監査に関する次の記述のうち、誤っているものはどれ
か。
1 普通地方公共団体の議会は、外部監査人の監査に関し必要があると認め
るときは、外部監査人の説明を求めることができるが、外部監査人に対し
意見を述べることはできない。
2 監査委員は、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要
求があるときは、当該普通地方公共団体が補助金、交付金、負担金、貸付
金、損失補償、利子補給その他の財政的援助を与えているものの出納その
他の事務の執行で当該財政的援助に係るものを監査することができる。
3 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長について、違法
又は不当な公金の支出があると認めるときは、これを証する書面を添え、
監査委員に対し、監査を求めることができる。
4 外部監査人は、監査の事務を他の者に補助させることができる。この場
合においては、外部監査人は、あらかじめ監査委員に協議しなければなら
ない。
5 監査委員は、普通地方公共団体の長が、議会の同意を得て、人格が高潔
で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し
優れた識見を有する者及び議員のうちから、これを選任する。
問43 戸籍法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 戸籍法の規定による届出は、書面でこれをしなければならない。
2 戸籍事務について、市町村長の処分を不当とする者は、監督法務局又は
地方法務局に不服の申立てをすることができる。
3 戸籍に記載する氏名は、夫、妻、子の順序で記載しなければならない。
4 戸籍は、正本と副本を設け、正本は、これを市役所又は町村役場に備
え、副本は、家庭裁判所がこれを保存する。
5 裁判所その他の官庁、検察官又は吏員がその職務上戸籍の記載が法律上
許されないものであること又はその記載に錯誤若しくは遺漏があることを
知ったときは、遅滞なく届出事件の本人の本籍地の市町村長にその旨を通
知しなければならない。
問44 住民基本台帳法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
1 住民としての地位の変更に関する届出は、書面でしなければならない。
2 何人でも、市町村長に対し、住民票の写しの交付を請求することができ
るが、市町村長は、その請求が不当な目的によることが明らかなときは、
これを拒むことができる。
3 住民基本台帳法の規定により市町村長がした処分に不服がある者は、審
査請求の裁決を経ることなく、当該処分についての取消しの訴えを提起す
ることができる。
4 住民票の写しの交付を請求しようとする者は、郵便により、その送付を求める
ことができる。
5 世帯員が住民基本台帳法の規定による届出をすることができないとき
は、世帯主が世帯員に代わって、その届出をしなければならない。
問45 株主総会に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 株主総会は、代表取締役がその招集を決定し、取締役会が招集の手続を
行う。
2 株主総会は、毎年1回一定の時期に招集しなければならず、臨時に招集
することはできない。
3 6月前より引き続き発行済株式の総数の100分の1以上に当たる株式を
有する株主は、株主総会招集の手続及びその決議の方法を調査させるた
め、株主総会に先立ち検査役の選任を取締役会に請求することができる。
4 株主は、2個以上の議決権を有するときは、これを統一的に行使しなけ
ればならない。
5 会社は、自己の株式を所有している場合は、株式総会においてその株式
について議決権を有しない。
問46 労働基準法又は労働組合法に関する次のAからEまでの記述のうち、正し
いものの組合せはどれか。
A 親権者又は後見人は、未成年者に代わって労働契約を締結することがで
きる。
B 使用者は、日日雇い入れられる労働者については、1箇月を超えて引き
続き使用されるに至った場合を除き、解雇の予告及び解雇予告手当の支給
なしに、これを解雇することができる。
C 使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、
休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わ
なければならない。
D 地方労働委員会は、使用者を代表する者、労働者を代表する者及び地方
公共団体を代表する者各同数をもって組織される。
E 3年を超える有効期間の定めをした労働協約は、3年の有効期間の定め
をした労働協約とみなされる。
1 A・・B・・D
2 A・・C・・D
3 A・・D・・E
4 B・・C・・E
5 B・・D・・E
問47 法令の解釈に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 法律の所管事項は、憲法が直接規定している事項を除き、法令の形式に
よって規律すべき事項のあらゆる分野にわたり得る。
イ 拡張解釈とは、法令の規定の文字を、それが普通意味するところよりも
若干広げて解釈することである。類推解釈とは、似かよった事柄のうち、
一方についてだけ規定があって、他方については、明文の規定がない場合
に、その規定と同じ趣旨の規定が他方にもあるものと考えて解釈すること
である。
ウ 形式的効力を等しくする二つ以上の法令の内容が相互に矛盾している場
合は、そのうち時間的に後から制定されたものが、前に制定されたものに
対して優越する効力をもつ。
エ ある事項について一般的に規定した法令がある場合に、同じ事項につい
て、そのうちの特定の場合を限って又は特定の人若しくは地域を限って適
用されるところの、この法令と異なる内容を定めた法令があるときは、後
者が前者に優先して働く。
オ ある種類の法令の専属的な所管事項とされている事項を、その法令自体
の中に規定を設けて、下位の法令の所管事項に属させることはできない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問48 租税に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 租税は、国家がその任務を果たすための資金を調達するための手段であ
り、一方的・権力的課徴金の性質をもつ。
イ 租税の賦課・徴収は、必ず法律又は法律の定める条件により行わなけれ
ばならず、これを租税法律主義という。
ウ 使途を特定せず一般経費に充てる目的で課される租税を普通税、最初か
ら特定の経費に充てる目的で課される租税を目的税というが、目的税に
は、自動車税がある。
エ 法律上の納税義務者と担税者とが一致する租税を直接税、税負担の転嫁
が行われ両者が一致しない租税を間接税というが、直接税には、軽油引取
税がある。
オ 国が賦課・徴収する租税を国税といい、地方公共団体が賦課・徴収する
租税を地方税というが、国税には、事業税がある。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問49 行政不服審査法に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア 審査請求は、処分庁を経由してすることもできる。
イ 異議申立ては、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日
以内にしなければならない。
ウ 行政不服審査法の目的は、簡易迅速な手続による国民の権利利益の救済
を図ることではなく、行政の適正な運営を確保することである。
エ 行政庁の不作為も、不服申立ての対象となり得る。
オ 審査請求が法定の期間経過後にされたものであるときは、審査庁は、裁
決を行う必要がない。
1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ
5 五つ
問50 行政手続法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
1 行政庁は、法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない申請につ
いては、申請した者に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求めなけ
れば、当該申請により求められた許認可等を拒否できない。
2 行政庁は、公益上、緊急に不利益処分をする必要があるため、聴聞の手
続を執ることができないときは、当該不利益処分の名あて人となるべき者
について、弁明の機会の付与のための手続を執らなければならない。
3 行政庁は、不利益処分の理由を示さないで処分をすべき差し迫った必要
がある場合においても、当該理由を示さないで当該処分を行うことはでき
ない。
4 行政庁は、聴聞の終結後に生じた事情にかんがみ必要があると認めるとき
は、聴聞を主宰する者に対し、不利益処分の原因となる事実に対する当事者等
の主張に理由があるかどうかについての意見を記載した報告書を返戻して聴聞
の再開を命ずることができる。
5 弁明は、口頭ですることはできず、これを記載した書面を提出してしな
ければならない。この場合において、必要があるときは、証拠書類等を併
せて提出することができる。
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